2/10@永田町
8:00~9:00外務省政策会議(16回)
◆武正副大臣のミュンヘン安全保障会議出張報告 ◆『グローバルに展開する外交/世界経済』意見交換
まずは出張報告ですが、今回のミュンヘン安全保障会議では欧州安全保障、核軍縮・不拡散、アフガニスタンなどのテーマに関する議論があり、特に核軍縮・不拡散への関心が見受けられたようです。また、この問題に関してはイランへの制裁問題と関連して様々な意見があがりました。要人との会談も行われましたが、ハイチのPKO派遣、EUとの連携についても話し合いがなされました。今回の出張は意義のあるものでしたが、この出張の中で大きく感じられたものは、中国のpresenseの大きさだったようです。
続いてはアフガニスタン・パキスタン支援、イラン、アフリカ、EPA・WTOに関する意見交換でしたが、この中で特に興味がわいたのが日本のアフリカ外交に関してでした。近年豊富な天然資源や、目覚ましい経済成長、政治の安定化によって世界の関心を集めているアフリカは、各国から要人が訪問し関係構築に努めています。ここでも中国は活発な動きを見せているようです。前にTVでのこうしたアフリカでの情勢に関する特集を思い出しました。
こうした問題に対して日本は積極的支援、貢献への姿勢を強調する方針がうかがえました。
11:00~12:00バングラデシュ「チッタゴン丘陵の人権問題を考える会」
初めて知った問題でしたが、とても深刻でこうした問題が国際社会で野放しになっていることに衝撃を覚えました。問題の概要としては、紛争にベンガル人(99%を占めるmajority。イスラム教)とジュマ人(仏教)のnationalismの衝突の解決法を求めるた結果レベル2(死者25~999人)の慢性的紛争になり、軍による虐殺やレイプなどが日常化した悲惨な状況が続いているようだ。こうした原因として1900年からさかのぼる深い歴史的背景や政治的要因があったようであるが、日本の協力によって解決に近付いているとのこと。こうした小さな取り組みで解決に向かう紛争があるということを国会議員の皆さまに認識していただければと強く願うばかりだ。
14:00~15:30郵政改革関係政策会議
党本部で行われたこの会議。大量の資料と熱い議論。まったくついていけませんでした…でも、議員の皆さまの本気で政治をつくっていこう、変えようという姿勢がとても印象的で、こうした本格的な会議を傍聴し、空気を肌で感じられるだけでも貴重な経験でした。せっかくの機会なので、これから自分なりに郵政改革の問題を調べていきたいです。ただ、郵政改革については、まだまだ抽象的で詰め切れていないようでした。これからの方針に注目です。
16:00~17:00教育費の負担軽減~高校の無償化をめぐる議論~
平成21年の高校の無償化は98%に上る高校の進学率による実質的義務教育化がこの案の契機となりました。しかし、昨今の日本の財政状況は非常に厳しく、非進学者との公平性に関してもその線引きが難しいという問題があります。当面は低所得者が対象とした重点的支援が行われる予定のようですが、その支援の仕方にも気を配るべきであるように感じました。ある地域では低所得者層への支援が学校ではなく個人の家に届くため、その支援が学校への支払いに充てられず、個人的な諸費に充てられてしまうという現状があります。そうした自体は避けるべきです。私の個人的な意見では、高校は学校の公私関わらず本人の意思によるものであるので、無償化というのは過剰な支援のように感じます。国民の皆様にはぜひ、無償化に関してじっくり考えていただきたいです。
17:00~17:30農林水産政策会議
残念ですがタイムスケジュール上、講演をじっくり拝聴する時間がありませんでした。
18:00~20:00裁判員裁判における量刑を考える~刑務所の実態、死刑制度を考える
近年日本の厳罰化が問題となっていますが、この原因として一般的に凶悪犯罪の増加が挙げられていました。しかし、統計によると2008年には戦後最低値を記録。現状との差異がみられるとのお話がありました。日本の世論はマスコミの取り上げ方に非常に大きく左右される部分があると思います。一つ一つの事件を大きく取り上げ、さまざまな要因と結びつけたがる報道がこうした問題と関係があるように思われました。マスコミの報道は時として、その被疑者の社会復帰にも影響を及ぼします。受刑者の再犯率は仮釈放の時期が早いほど低いという統計が出ています。しかし、マスコミの過度な報道によって受刑者が自らの存在を否定してしまい、上告をあきらめてしまう、または自信をなくしてしまうといったケースが目立つようです。
受刑者の生活に関する講義がありました。日本の刑務所の受刑者遵守事項・生活心得といったものを読んだのですが、一挙手一投足までも規律する非合理的なもので、監視者の観点から規律されたその生活は、受刑者に決していい影響を与えるものではないように感じられました。もっと受刑者の再入率低下につながるような受刑生活向上を図るべきです。人権上も問題があるように感じました。
犯罪は犯罪です。許されるものではありません。しかし、受刑者にも人権があり、むやみにその先の人生を無駄にしてしまうような状況を作ることは決して望ましくないのではないのでしょうか。被疑者の親族の心情をどれほどくみ取るかがこれからの焦点になるかもしれません。
今日もとても濃い一日でした。深く考えさせ得られる問題が多くあります。少しでも問題が前進するよう、取り組みの改善を待ち望むばかりです。
遠藤愛子
コメント
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