衆議院の予算委員会の審議が始まっています。本日は応援傍聴で自民党、公明党、共産党との論戦に立ち会いました。多くの重要案件を抱える国会ですが、各野党の質問から民主党の政策の考え方、内容、課題を深彫りすることができ議論の重要性を実感しました。会期の関係で、短い予算委員会ですがその分中身のある議論が展開されています。
傍聴した際の主な質問は以下の通り。
菅義偉君(自民)
・社長、副社長に官僚OBを多数起用した今回の日本郵政の人事は、民主党がマニフェストで掲げていた「脱官僚、天下り禁止」と矛盾するのではないか。
・同じ事務次官経験者を対象とするにもかかわらず、平成20 年の日本銀行総裁人事と今回の日本郵政社長人事について民主党の対応が違うのは何故か、鳩山内閣総理大臣の所見を伺いたい。
・これまで天下りを厳しく追及してきた長妻厚生労働大臣、前原国土交通大臣、仙谷行政刷新担当大臣及び福島国務大臣は、今回の社長人事をどのように考えるのか。
(コメント)内容の無い質問と感じました。同じことの繰り返し。
斉藤鉄夫君(公明)
・平成22 年度当初予算における新規国債発行額の目安44兆円が、平成21 年度当初予算33 兆円及び補正予算における新規国債発行額10 兆円の合計となっていることの是非について、鳩山内閣総理大臣の認識を伺いたい。
・平成21 年度補正予算の見直しにおける子育て応援特別手当の中止によって自治体及び国民が混乱させられていることに対する鳩山内閣総理大臣の認識を伺いたい。
・地球温暖化対策について、国連のワーキンググループにおいて日本がリーダーシップを発揮する必要性について鳩山内閣総理大臣の認識を伺いたい。
(コメント)地球温暖化対策の議論については重要な指摘であったと思います。国連での議論の方向性や内容を的確にとらえてリードする必要があります。
富田茂之君(公明)
・平成21 年度補正予算見直しにおいて、がん、小児等の疾患重点分野における医薬品等の開発支援分753 億円から、適用外薬の開発支援分653 億円を執行停止したことについて、鳩山内閣総理大臣及び長妻厚生労働大臣の認識を伺いたい。
・鳩山内閣総理大臣が代表を務める民主党の地方支部への地方議員からの献金の実態について詳細を伺いたい。
・NTTの労働組合が設立した政治団体「アピール21」が民主党議員に対して積極的に献金を行っていることは、政治資金規正法の抜け道といえるのではないか。
(コメント)適用外薬の開発支援の質問は具体的で重要な指摘を多く含んでいました。
笠井亮君(共産)
・鳩山内閣は、沖縄の普天間基地移設問題をどのように対処する方針なのか。また、普天間基地の地元市町村への影響や外・国外移設の推進の必要性についてどのように認識されているのか。
・関係閣僚が発言している嘉手納統合案及び辺野古新設案は民主党のマニフェストに矛盾しているのではないか。また、鳩山内閣のこれまでの対応や岡田外務大臣の党代表当時の発言と矛盾が生じているのではないか。
(コメント)議論の最中であり、いま、具体的な方向性は出しにくい。早急に結論を求める野党ですが大切な問題です。ここで拙速な結論を出すべきでは無いと思います。
(全般)どの質問に対しても全閣僚あげてチームワークで回答しており頼もしさを感じることができました。質問の中で注目したのは、公明党富田委員の適用外薬の開発支援の執行停止についての質問。がん患者他、多くの病と闘う方のために一刻も早く薬が使えるようしなければなりません。人を大切にする、弱きを救う政治の原点だと思います。いい質問でした。
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