民主党の重要施策である行政刷新会議の事業仕分けの作業がはじまりました。雨の中、会場である国立印刷局の体育館はプレス、一般傍聴者でいっぱい、関心の高さがうかがえます。
無駄撲滅のための目玉施策ですから、その効果に期待したいところです。密室で財務省主導で進められてきた予算の査定作業を一般国民にも見える形で進める意味は大きいと思います。ただ、気になる点も有りました。たとえば・・・
- 3000以上ある事業の中からどうやって仕分け対象の事業を選んできたのか。対象外の事業についてはチェックしなくて大丈夫なのか。当然、前段の準備作業として事業を見渡して対象を絞り込んだとは思いますが、だれがその作業をやったのかも問題です。
- 1事業に与えられた時間は1時間。限られた時間では議論が尽くされた感じがしない。時に議論が発散してしまっていた。個別の事業について焦点を当てるため、類似の事業間の調整のような話が上手くできていないのではないか。
- 民間の仕分け人が多く議員の存在感があまり無い。多くの事業があり、それぞれの分野の専門家であっても、専門外の分野の事業を見ることにもなっておりその点では無理があるのではないか。
- 行政との対峙の構図がクローズアップされている。行政のやる気、能力をもっと引き出すようなやり方もあっていいのではないか。
- 多くの人に参加いただけるようにするためと思うが、体育館での作業は環境が悪すぎる。雑音も多く、集中して議論する環境ではない。
- 結局、仕分け対象のほとんどの事業が廃止となっているが、果てして本当に妥当な結論か。廃止が初めから見えているようなら、事業仕分けの作業もパフォーマンスに過ぎないように感じます。
- たとえば、国土・景観形成事業推進調整費。事業の進捗に応じて臨機応変な対応をとるための予算。一概にはムダ遣いばかりとはいえないのではないか。効率的な臨機応変な予算執行ができれば工夫次第で無駄をなくすことにもつながると思います。このくらいの自由度は行政を信じて任せることも必要ではないか。決算をしっかりやれば問題ないと思います。
新しい作業であり、まだまだ改善の余地があると思います。
コメント