奇跡の海と言われる生物多様性の宝庫、上関田ノ浦で進められている中国電力上関原子力発電所建設に伴う埋立工事が動き出しました。経産省、中国電力と問い合わせて工事に関わる情報を入手しようとしましたが、詳細については情報を出す気配はなかったので、本日は直接現場を視察してきました。現場の様子はYoutubeに動画をアップしましたのでご覧ください。
3隻の台船を動かし、まずは取水口、放水口付近の埋立工事を実施するとのこと。現場へ近づこうとしたところで反対派の阻止行動にあい、立ち往生、こう着状態に入ったところでした。台船の周りを反対派の船が取り囲み、その周りを中国電力の監視船、海上保安庁の監視船、経済産業省の視察船が取り囲む状態が続いています。幸い中国電力も強行な動きは控えているために事故につながる危険は本日のところ感じられませんでした。ただ、台船を動かそうとすると緊張が高まります。
経産省の本省から来た担当者とお話をしましたが、重要電源と位置づけられた原子力発電所であり、法的手続きも完了していることから、とにかく工事を開始したいとの一辺倒。悪いのは反対派であるとの認識を押し通していました。不備も指摘されている環境アセスメントについても、いったん通ってしまえばそれ以上拘束力がないことにも問題があります。瀬戸内海は広いので、ここを埋め立てても自然破壊にはならない、埋立工事をしても自然環境は守られるとの認識。自然環境や生態系に関する認識のあまさを感じさせる点が残念です。日本が議長となり始まった生物多様性条約締結国会議COP10のさなかに、こうした行動を起こすこと、理解できません。
法律的、制度的にクリーしてしまった後の反対運動については大変難しい。実力行使で座り込み、漁船による阻止行動、こうしたことしか残されていないのか。八場ダム建設の見直しのケースのごとく、発電所建設の必要性、立地の妥当性を何らかの形で再考できないものか。できることがないか探りたい。
原子力発電所をいますぐ廃止しろと言うことではなく、現行の体制を維持して、再生可能エネルギーによる代替の促進、省エネの徹底など、エネルギーの需給の改革を進めて、持続可能で地球環境に負荷のかからないエネルギー政策への転換を実現しなければなりません。
この問題は、沖縄の基地問題と同様に、山口県の一地域の問題ではなく、日本全体で考えてゆかなければならない問題です。他人事ではすまされない。
1973年だかの議員立法、瀬戸内法でも、瀬戸内海における海面埋め立ては原則禁止との文言があります。まずは止めさせるとともに、法律の強化をお願いします。
投稿情報: おぐおぐ | 2010年10 月17日 (日) 09:22
以下の記事を参考までにお読みいただければ幸いです。
瀬戸内海原発建設を阻止せよ 参院議員会館での集会参加報告
http://www.janjanblog.com/archives/19306
投稿情報: マサガタ | 2010年10 月17日 (日) 11:36
民意や国策に沿った上関原子力発電所の建設妨害をするのは社会的意味も無く危険な事だけが目立ちます。
振り上げた拳を下すのは勇気がいることですが、勇気をもって判断しなければなりません。
原発を作る代わりに、地域の発展や広い範囲の生物多様性の保護などの代替え措置をどのように進めるかの方が、子孫に誇れる取り組みだと思います。
外野から騒ぐだけでなく、現場の人が、怪我しないように注意してあげてください。
また、地域の将来をどうやっていくのかを真剣に・真剣に考えてあげてください。
投稿情報: kokuminn | 2010年10 月17日 (日) 15:33
何やこのkokuminnってやつ.電力関係者やろうな.上関原子力発電所建設そのものが暴力じゃないのか?民意に沿った?将来を考えられない国賊が笑わせるな,ボケが!
投稿情報: hanter | 2010年11 月 8日 (月) 19:45