植林活動で日本の森林を元気にする取り組みを進めている森びとプロジェクト委員会。炭による樹勢回復実証調査検討委員会の副委員長を仰せつかりました。昨年から検討している炭による樹勢回復の取り組みがいよいよスタートします。福島県会津若松の国有林をお借りして3年間の炭の効果検証を行います。全国で広がるナラ枯れですが、これまでの薬剤散布による対処療法では解決できない。病原体である主因、感受性の素因、環境の誘因が重なり合って発生している。森の元気を取り戻さなければいくら主因を取り除く作業を繰り返してもナラ枯れは減らないとの仮説のもと、土壌改良に着目して炭まく実験を行います。
京都府立大学(京都府林務課)の小林正秀先生のナラ枯れに関する報告を受けました。カシノナガキクイムシがナラ菌を運び木を枯らしている。カシノナガキクイムシの生態をさまざま調査されていますが、大変興味深い報告がありました。成虫のつがいができ、幼虫が生まれ木の中でトンネルを掘って暮らしますが、幼虫が卵を大切に運ぶ姿やえさとなる酵母菌を育てる行動など、貴重な映像を見ることができました。(写真は小林先生のプレゼンから)
日本中の森が病んでいる、日本人は森の現状にあまりに無頓着ではないか。プラザ合意を受けて、海外からの木材の輸入が進んでから、日本の森は放置され十分な管理がなされていないことが一番の問題。
森を活用し、森と暮らす生き方を取り戻すことが日本の森林、環境を守ることにつながる。この点でも大きな政策転換が求められています。
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