稲垣久和東京基督教大学教授を講師に師の最新の著書「公共福祉という試み」をテキストに進められる勉強会に参加致しました。福祉社会をどうやって実現するか、哲学、歴史を背景とした議論は大変奥深くためになるものでした。学んだキーワードは以下。
①公共哲学:公・私・公共三元論、国家主権から領域主権へ、滅私奉公から活私開公の人間論
②福祉実践:憲法25条、13条、89条との関係、価値(善)中立の考え方から多元性を認める考え方へ、地域福祉(措置から契約へ)
③ケアの倫理:正義の倫理から友愛(フィリア)からうまれるケアの倫理へ、コミュニティ・家族の役割
④スウェーデンの福祉モデルの可能性:ルター派国民教会がベースとなる均質の地方政府の誕生、信頼関係がベースにある。日本への適応の難しさ。日本モデルは、地域コミュニティーをベースにした中間モデルの可能性が大きい。
民主党が進める「新しい公共」の基礎にある思想を学ぶ。公共哲学の重要性を実感することができました。
学生の皆さんも何人か参加、熱心に議論に参加していたのが印象的。
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