千葉県水道局妙典給水場のマイクロ水力発電施設を視察。
給水所間のの高低差37mを使って発電する施設ですが、出力300kw/h、年間150万kwh以上、一般家庭にして400戸分の1年間をまかなうことができる発電量を確保することができています。通常、未利用のまま減圧されていた水の力を発電施設を通すことによりエネルギーとして取り出すことができます。発電された電力は、家庭に送るためのポンプの動力として活用されています。
発電施設は通常の配管をバイパスさせることで既設の設備にも設置が可能。今回視察した施設は約1億円程度の設備投資により建設されたとのこと。東京電力の子会社である東京発電が施設の計画、設計、建設、運転を一括して請け負っています。規模に限らず様々なタイプのマイクロ水力発電事業を実現しているとのこと。水道事業についていえばほとんど例外なく設置が可能とのこと、潜在的な発電能力はきわめて大きいといえます。水道以外にも農業用水などに対する応用にも期待できます。
課題としてはまもなく実施される再生可能エネルギーの全量買い取り制度について、千葉県水道局のような自家消費の場合、対象とならないためにメリットが得られない点が指摘されています。なんらか対応を検討しなければなりません。
(写真上)水道管からバイパスする形で設置された発電装置。手前の四角い箱が発電機(台湾製とのこと)、真ん中の部分に水車が内蔵されている。仕組みは至ってシンプル。
(写真下)発電機をコントロールするパネル。現在の運転状況がわかる。1分間に1019回転、270Kwの電気を送っている。夜間に水量が減るなどの変動はあるものの一定のレベルの発電を安定的にできるのは大きな強み。
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